本コーパスの概要

「日本語教師発話コーパス」作成の主旨

本コーパスは、教室環境で学ぶ日本語学習者の習得過程の解明に少しでも貢献することを目的に作成しました。日本語教師の発話は、初級日本語学習者が受けるインプットとしては、非常に大きなウエイトを占めていると考えています。その発話をコーパスとして公開することは、何かしらの意味があるのではないでしょうか。

また日本語教師は、自らの発話レベル等をコントールしながら話すという、一般社会では考えにくい技術を駆使し授業を行います。その中で現れる発話は、言語学的解析にも貢献できるのではないかと考えています。

本コーパスの特徴

本コーパスは、日本語教師の授業内における発話を元データとして使用しています。検索は文字列・形態素単位での検索が可能です。その他、以下のような絞り込み検索が可能となっています。

またそれぞれの授業に関連した事項として、主要指導項目、新出語彙等に関しても検索結果内で確認できるようなシステムとなっています。またどの授業から検索を行うのか、授業ごとの選択も可能となっています。

これらのシステムを活用することによって、「日本語教師発話コーパス」では。以下のような分析に有用ではないかと考えています。

  1. 言語研究者が教師の発話の特徴を調べる。
  2. 言語習得研究者が母語話者としての日本語教師のインプットの量や質を調べる。
  3. 英語教育研究者が英語教師の発話と日本語教師の発話とを比較する。